【母校の四日市工高で練習する川村正輝=四日市市日永東で】
2018年の四日市工業高3年当時、重量挙げの男子105キロ超級で高校3冠に輝いた川村正輝(22)がこの春、日本大学(東京)を卒業し、Uターン就職した。ジャークで大学4年時、201キロの自己ベストを出し、県勢初の200キロリフターになった最重量級勢期待の選手。2021年の三重とこわか国体でも上位入賞が期待されている。
180センチ、150キロの恵まれた体格と体幹の強さが武器。高校から重量挙げを始めて2年目で全国初入賞。3年目は105キロ超級で全国選抜、インターハイ、国体の3冠達成。インターハイは2学年下の横山太偉雅=現九州国際大=と同階級の1、2位を独占し、四日市工の団体日本一に貢献した。
高校卒業後は昨年の全日本大学対抗選手権で7年連続20回目の優勝を果たした日大で鍛錬した。大学卒業後も競技を続けたいと考え、県のトップアスリート就職支援事業を活用して、母校の四日市工業まで徒歩圏内に本社がある電気・管工事業の「エルテックス」に入社した。
職場の理解を得て、この春から母校で恩師の宮崎彰也教諭の指導を受ける。四日市工時代に世界ユース、日大時代に世界ジュニアを経験し「いつかは世界選手権に出たい」。地元国体での活躍という使命もある。
日本男子最重量級は日大の先輩で現日本記録保持者の村上英士朗=いちご=ら上位3人の力が突出しているというが、自らも大学時代スナッチ、ジャーク2種目で25キロの自己ベスト更新に成功するなど着実に力をつけてきた。「(国体で)先輩となんとか試合をし、ひと噛みくらいしたい」と意気込んでいる。